愛していた場所。私たちはそこにいる―
明日があるから喧嘩できる
1995年1月17日、一瞬にして多くの尊い命を奪った阪神・淡路大震災。
その10年後、「心の復興・文化の復興」のシンボルとして兵庫県立芸術文化センターは誕生しました。
震災が起こる前から、そして今も、人々はこの街で過ごし、迷い葛藤しながら前を見て歩んできました。
震災から30年。開館20周年の今年、神戸を舞台に、震災の記憶をたどり、生きること、明日を迎えることの奇蹟を描いた作品を立ち上げます。
演出を手掛けるのは日本を代表する演劇界の巨匠・栗山民也、脚本は関西を拠点に活躍し注目を集める劇作家ピンク地底人3号が新たに書き下ろします。キャストには、主演の桐野雄介役に舞台・映像に欠かせない俳優として活躍する佐藤隆太、神崎ひかる役には1995年生まれで近年舞台での活躍も目覚ましい牧島
輝、そして栗山氏がその演技力を高く評価する実力派俳優陣が揃いました。
立ち上がる勇気と未来へ踏み出す新たな一歩。
この秋、兵庫から生まれる物語にどうぞご期待ください。
STORY
ぼくらはいつも「あの時」のことを振り返っている
新神戸駅の近く六甲山の山裾にひっそりと佇む創業80年の老舗旅館。 社長の桐野雄介(佐藤隆太)と、姪の遥(川島海荷)が旅館をきりもりしている。
かつてアルバイトをしていた神崎ひかる(牧島 輝)が、今年も雄介の元を訪れた。
17歳、やりたいことも見つけられず何事も長続きしないひかるに、雄介は過去の自分自身を重ね、 ボクシングを教えはじめる。ボクシングを通じてひかると雄介は自分自身と向き合っていく。